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集客する場所が大切と言う考えは答えの無いサイクルを生み出す

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最近Youtubeを見ていると頻繁に広告が出てくるのでそれらを見ていると首をかしげる広告があったのですが

”アメリカの話で、技術も一流で有名な演奏家が地下鉄でストリートミュージシャンのように演奏をした所3,500円しか稼げなかった、という話から始まり、本来この人が数百人の客席があるホールなどで演奏をすれば1席1万円でもすぐに満席になりその売上は数百万円になる、物を売るのに大切なのは技術や良い商品という事ではなく何よりも場所が大切”

という事を話していたのですが、確かにこの話は一理ありますが全面的に本質を捉えているわけではありません。

お弁当を売る時に確かに何もない山奥で販売するよりも、駅チカのお惣菜コーナーで売ったほうが間違いなく売れますが、実際に駅チカで全員がお弁当を販売出来るわけではなく、山奥でしか売れない人もいて、場合によっては移動販売車で国道沿いのゲームセンターの横でしか販売出来ない人もいるでしょう。

売る場所とは環境の事であり、環境は自ら選択出来る場合もありますがその自由度は低く、限られた範囲での選択であり、殆どの人は妥協から始まります。

その妥協をした場所でどのような手法で目的の利益をあげるかが重要であり、そういった本質を踏まえて考えるとこのYoutubeの広告に対しては首を傾げました。

さてでは実際に地下鉄で3,500円しか稼げなかった演奏家はどのようにしたら地下鉄で大きなホール以上にお金を稼げる方法があったと思いますか?

1.SNSや動画サービスサイトと連動する
2.事前チケット制にしてネット上での閲覧を可能にする
3.動画サイト上での再生数で収益を稼ぐ
4.投げ銭などをしてもらい収益を得る。

一般的に世の中に知られている方法論だけでもこのぐらいは出てきます。地下鉄の使用料金は0円ですし、ホールは利用料もあるので利益だけで言えば地下鉄の方が収益を稼げる可能性も出てきます。

それに駅チカで売れる可能性が確実だと考えるのは危険で、他の店舗は資金力、人材力もあって、広告も狡猾にする場合そのお店が多くのお客に選ばれてしまい、自分のお店は莫大なテナント料だけを支払い、少しだけしかお弁当を販売できないとしたら最終的に赤字になるかもしれません。

場所を絶対として考えると、この場所は駄目だ、この場所も駄目だ、次はあの場所にしよう、となってしまいます。

Youtubeの他にも首をかしげる集客の方法論でよく聞くのは

”ハンバーガーショップで売上をあげるのに一番大切なことは何か”

という質問に対し”お腹をすかせた客である”という解答をしている集客論も目にしたことがあるのですが、これも間違いではないのですが実際には世の中には飲食店は欄列しており、空腹なお客にアプローチするのは自分だけではありません。

言い換えれば”恋人を作るのに一番必要な事は何か”という解答で”恋人を探している人にアプローチする事だ”と言っているようなものです。

間違いではないのですがより確率を増やす方法論では無いためにその状況だけでは打率は0に近く、それを愚直に行っていても恋人は出来ないでしょうし、そもそも一般的に恋人を作るのに必要な要素は

1.相手に興味をもってもらう
2.接触頻度を高める
3.付き合うメリットを提示する
4.付き合うきっかけを提示する

などになると思います、なので「お腹をすかせた客である」や「売る場所が大切」は状況や環境・出発点の話であって、方法論ではないのです。

私達の会社では多くの中小企業のマーケティングを行いながら、どのような方法論が最適かを考え実行しているので、動画サイトなどで流れる広告について首をかしげてしまうような事が本当に多いな、と思った次第です。